2012年7月7日土曜日

マクラーレンM23/ジル・ビルヌーブ/1977/ミニチャンプス


ミニチャンプスのマクラーレンM23。コックピットまわりが取り外しできます。

ビルヌーブのF1デビュー戦モデルですね。1977年の第10戦イギリスGP。本戦は7月16日に行われました。

オートスポーツ1977年9-15号のレースレポートを見ると、見出しに「新人ビルヌーブが“ベテラン”を食う!」と書かれていました。

「5列めはハントのスペア・カーのマクラーレンM23にのった新人、G.ビルヌーブがはいって大センセーションをまきおこした。このプラクティスの好成績で、彼のもとにはさらにふたつのF-1レースから出場の招請がきたほどだ。ビルヌーブのM23はレギュラー・カーとはまったくちがったセットになっているのだが、『彼のフィード・バックはすばらしい。プラクティスのあとで。ギヤボックスにわずかの振動があるというので分解してしらべたところ、ベアリングがひどく摩耗していた……』とチームのメカニックはビルヌーブの落ち着いたドライブに驚いている。」

並の新人ではないことを強調した書き方ですね。

ただ本戦は予選ほどうまくはいかなかったようです。

「10周めにはビルヌーブのマクラーレンM23もトラブルに見舞われた。彼はチームメイトのJ.マスと7位争いを演じていたのだが、突然、水温計が上がりはじめたのでおどろいてピットに飛び込む。よく調べてみるとなんとメーターの故障とわかり、すぐ再スタートをしたがこれで不運にも2周をロスしてしまった。これがなければ、デビュー戦で入賞という快挙を達成したところだった(彼はけっきょく、トップから2周おくれの11位でレースをおえたが、名誉ある“マン・オブ・ザ・ミーティング”賞を受けた)」

フィードバック能力に優れた新人でも、さすがにメーターの故障には気づかなかったわけですね。まあ当然と言えば当然か。

ちなみにエースドライバーのハントは、マクラーレンM26でポールポジションを獲得。レースでも優勝しています。