2012年7月11日水曜日

フェラーリ312T5/ジル・ビルヌーブ/1980/マテル


「フェラーリ 312T5 #2 アルゼンチンGP 1980」。312T2、T3、T4と購入してきた、マテルのフェラーリ&ビルヌーブモデルです。

1979年はドライバーズランキングで2位になったビルヌーブ。速さもエースのジョディ・シェクターをしのぎ、いよいよチャンピオンかと期待されて臨んだ1980年ですが、この年のフェラーリは絶不調。シェクターはシーズン途中で引退。ビルヌーブも一度も表彰台に上がれませんでした。

そしてフェラーリはシーズン半ばで312T5をあきらめ、V6の126Cを投入します。つまりこの312T5は、70年代を席巻したフェラーリ水平対向12気筒エンジン時代の最後のマシンというわけですね。

アルゼンチンGPはこの年の第1戦(本戦は1月13日)。オートスポーツ1980年3-15号を見ると、タイヤに悩まされたようです。

「フェラーリとルノーは、このサーキットではいずれもミシュラン・タイヤのハンドリングに悩まされた。クォリファイ・タイヤを使ってさえも悪いのだ。グッドイヤーのほうはわずか3種類のタイヤしか持ち込まず、クォリファイ・タイヤでさえもレース本番に使うことすらできるという。
『改修された路面はどこまでも滑りっぱなしでね。1日めよりはましになったけど、まだよくない』とビルヌーブ。彼は最終セッションで8番目のタイムを出し、金曜日からグリッドをひとつ繰上げた。」


そしてレース本番。

「ビルヌーブ(フェラーリ312T5)もいいスタートを切ったものの第1コーナーで大きく滑って後方に転落した。しかし、後方集団に彼がそれほど長く埋もれたままでいるわけがない。」

「20周が終わった。レースはまだ予断を許さない。ラフィーは4秒のマージンを保ってトップを走り続ける。2番手はピケット。が、ピケットの背後にはビルヌーブが迫り、さらにジョーンズが激しく追い上げて差を詰めてきている。」

30周でラフィーのエンジンがブローアップ。

「リジェが脱落したので2番手はビルヌーブとなり、彼は激しくジョーンズを追いかけ、ミスを誘発させようとプレッシャーをかけつづける。しかし、この作戦はフェラーリに裏目と出た。フェラーリが壊れてしまうのだ。」


というわけで結果は36周でリタイヤ。でも第1戦のレポートを読む限り、このシーズンの惨状は予想できませんね。