ブラバムBT45Bは、前年投入したBT45の改良型。エンジンはアルファロメオです。パワーが売りでしたが、燃費が悪いのが欠点でした。
ドライバーズランキングでジョン・ワトソンは13位。ポイントを獲得したのは第3戦の南アフリカGPが6位、第8戦スウェーデンGPが5位、第9戦フランスGPが2位。
調べてみると、このフランスGPはかなりドラマティックなレースだったようです。
予選3位だったワトソンは、5周目に予選1位のハントを抜いてトップに立ちます。これをロータス78のマリオ・アンドレッティが追いかけます。以下はオートスポーツ1977年9-1号より。
「ワトソンはしだいにリードを広げていく。アンドレッティのばあいは、ハントをぬくのはワトソンほど容易ではなかった。だが、アンドレッティも18周め、ハントがきついヘアピンのところでギヤ・シフトをミスして一瞬ふらついたスキに、これをぬいて2位に上がった。」
「アンドレッティとトップのワトソンとの差は7秒と開いている。が、彼はこの差をちぢめはじめた。40周めにはその差は4.8秒にちぢまり、50周めにはとうとう1秒。」
レースは80周です。最後の10周はアンドレッティがぎりぎりで抜けないという展開が続きます。そして最終ラップも半周を過ぎたときです。
「ワトソンのブラバムが突然おかしくなった。エンジン音がばらつき、とぎれとぎれになった。明らかに“ガス欠”だ。同時にコーナーのところで大きくスライドした。彼は車を立て直し、燃料ポンプのスイッチを入れると、エンジンは蘇生し、正常な“力”を取りもどしたが、すでにアンドレッティのロータスがアウトサイドに並んでいた。」
そしてアンドレッティが逆転で1位。ワトソンのブラバムBT45Bは2位でレースを終えます。
やっぱり燃費って大切なんですね。
オートスポーツ1977年9-1号の表紙はコジマ009。そういえば京商がコジマ009のミニカーを発売すると発表しましたね。楽しみです。