2012年5月26日土曜日

ルノーRS01/ジャン・ピエール・ジャブイーユ/1977/カルツォ


エーダイのRS01を暫定的に「オランダGP」モデルと断定しましたが、こちらはメーカーが正式に「DUTCH G.P.」と宣言しているモデルです。QuartzoのルノーRS01。

成績を見ると、予選は前走の21位から10位へとジャンプアップしています。

「オートテクニック」10月号を開いてオランダGPの記事を見てみます。

「10位には西ドイツとオーストリアを欠席し,インレットマニホールド,エキゾーストシステム,燃料ミクスチャーなどいろいろ改善を加えてきたルノーRS10が飛び込んできた.ジャン・ピエール・ジャボイユは初日こそこの改善以前のマイナートラブルで遅かったが,2日目には3秒も一気に削り1分20秒13をマーク.堂々2戦目にしてターボF1は予選10位を奪い,チームは喜んでワインを抜いた.」

やっぱりオートテクニックは昔から技術志向ですね。本戦に関してはこんな感じです。

「ジャボイユのルノーターボは6位と善戦を続け,ひょっとしたら初入賞もやってのけるかもと思われはじめた矢先,39周したところでリヤサスペンション破損というエンジンではないフレーム関係のトラブルにより,リタイアとなった.大いに惜しまれるジャボイユの健闘であったし,今後の希望もかなり明るくなったと評価してよいだろう.」

せっかくなのでオートスポーツも見てみます。1977年11-1号です。

「ルノー・ターボが再びこのレースから、カムバックした。エア・インレットの形状をモディファイしたことにより、6気筒エンジンにこれまでより均一化したエアミックスを送り込むことができ、デビュー戦で発生したターボチャージャー問題に対処している。加えて、より耐久性のあるターボ・ブレード(前のやつは、シルバーストーンでオーバーヒートしてしまった)が組み込まれている。ドライブシャフト・アップライトにも新設計の部品が使われているが、それでもプラクティス初日が終わって、J.P.ジャブイーユが駆るルノー・ターボは、予選結果表の下から1番めであった。最初のプラクティス・セッションが始まってすぐ、ターボ・システムの横にあるインテークが石を吸い込んで、インペラー・ブレードを破損。第2セッションでは、ほんの2、3周したところでターボ・ラジエーターの内部の部品がエンジンに落ち込んで、ブローアップ。まったくどうしようもなかった。が、どうやら土曜日のセッションは、思いどおり進んだようで、最終アタックで10番めのタイムを計時。だがジャブイーユにとしては、ミシュラン・タイヤのハンドリングに不満のようで、高速コーナーではリアが非情に不安定になるといっていた。」

あれれ、オートスポーツも技術志向でした。やはり初のターボマシンとなると、技術の話にならざるをえないのでしょうか。それにしても予選10位にしては文章が長い。それだけ関心度が高かったんでしょうね。一方で本戦はあっさり。

「一時は6位と健闘を見せたルノー・ターボのジャブイーユも、サスペンションを破損して次のレースに夢を託す。」

夢を託したイタリアGPはオランダGPほどはうまくいかなかったのですが。