2012年5月24日木曜日

マルティニMk23/ルネ・アルヌー/1978年/Racing Models


ここ1年、個人的に「見てはいけない」サイトNo.1はRacing Modelsです。見るたびに信じられないマシンが掲載されているからです(笑)

これもその一台。1978年のF1「マルティニMk23」。いや、びっくりしました。おもわず反射的に購入ボタンを押してしまいました。

マルティニは75年、77年のF2チャンピオンチーム。チームドライバーで、77年のF2チャンピオンだったルネ・アルヌーを起用してこの年、F1に乗り込んできました。

オートスポーツ1978年3-15号では表紙にもなっています。



その号に載ったマルティニMk23についての解説記事より。

「マルティニMk23は、コスワースDFV、ヒューランドFGAギヤボックス、グッドイヤー・タイヤを使用したスタンダード・F-1キットであり、デザインもきわめてコンペティションで、保守的といってもいいだろう。」

デザイナーのティコ・マルティニのコメントが素晴らしい。

「このマシンの重量はまだ計測していないが、それほどひどいオーバーウェイトにはなっていないはずだ。まあ、多少重いマシンになっていても、むしろ頑丈なマシンということで初挑戦には好都合というものだ」

発表するまでに重量を計測していない。のどかで、いい時代ですね(笑)。

まあ、こんなのんびりした姿勢のせいかどうかはわかりませんが、マルティニは結局、シーズン後半には撤退してしまいます。『F1全史 1976-1980』によれば、マルティニが参戦したのは、モナコGP(予選落ち)、ベルギーGP(9位)、フランスGP(14位)、ドイツGP(予選落ち)、オーストリアGP(9位)と5戦だけなんですね。チーム撤退後、アルヌーはサーティーズへ移籍します。その話はこちらでも書いています。